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【第17回研究所セミナーのおしらせ】2015年4月20日 片岡一則先生(東京大学)

2015年4月7日

【第17回研究所セミナーのおしらせ】2015年4月20日 片岡一則先生(東京大学)

 ナノテクノロジーで作る魔法の弾丸
~ あらゆる微小空間で生体機能をコントロールする革新技術の創製に向けて ~

■演者
東京大学大学院工学系研究科マテリアル工学専攻
東京大学大学院医学系研究科
附属疾患生命工学センター

教授 片岡 一則 先生

■日時
2015年3月24日 17:00~18:00(国府台中継予定)

■場所
国立国際医療研究センター(研究所AB会議室)

 近年、薬物や遺伝子の体内分布を時間的・空間的に正確に制御する事によって、「必要な時(timing)に、必要な部位(location)で、必要な治療(action)」を最小限の副作用で達成する標的治療に対する関心が高まっているが、この目的を首尾良く達成するには、魔法の弾丸の様に生体内の標的部位に薬物を送達し、機能させるナノスケールのシステム(ナノシステム)の開発が必要である。この様なナノシステムとして我々は、高分子ミセルに注目して検討を進めてきた。高分子ミセルは、あらかじめナビ機能・センサー機能・オペレーション機能を的確に配置した高分子鎖を水中で自動会合させることによって創り出される微粒子状の構造であり、その直径は、丁度、リポタンパク質やウイルスと同等の20〜50nmである。ウイルスと同様に、内核部(core)に薬物や遺伝子を格納し、その周りを親水性の外殻(shell)が覆う構造を有しており、最外層には標的部位や細胞へ特異的に結合する抗体や分子を配置することも可能である。また、血中に投与された場合でも細網内皮系による異物認識を免れ、非常に長い血中滞留性を達成することが出来る。この性質を利用して、透過性が亢進している腫瘍部位の血管からがん組織に高効率に移行し、さらにはpH変化に呼応して、標的がん細胞の核近傍において選択的に薬物放出を達成する事によって、すい臓がんなどの難治性がんや全身に散らばった転移巣においても高い抗がん活性を発現することが可能となる。高分子ミセルの内核には、遺伝子や核酸医薬を内包することも可能であり、講演ではこれらの最新成果についても紹介したい。

主催・連絡先: 研究所長 清水孝雄 tshimizu@ri.ncgm.go.jp


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